【輸送中の隠れた敵】意外な振動が引き起こす貨物の損傷

海外との取引において、せっかく輸出した製品が到着時に不具合を起こしてしまったという経験はありませんか?

精密機械の半田割れ、電子部品のプラグ接触不良、液体を輸送する際の配管接合部の亀裂、あるいはボルトやナットの緩みなど、その原因は多岐にわたります。

しかし、これらのトラブルの背後には、意外な共通の要因が潜んでいることがあるのです。
それが、輸送中断続的に発生する一定帯域の振動です。

普段、私たちが意識することは少ないかもしれませんが、貨物輸送の過程では、トラックや船舶、航空機など、様々な輸送手段から常に細かく、そして多様な周波数の振動が貨物に加わっています。

この複雑な振動は、目に見えないほど微細な動きではあるものの、長期間にわたって繰り返されることで、徐々に製品の脆弱な部分に悪影響を及ぼします。

例えば、電子部品の微細な半田付け部分は、繰り返される振動によって金属疲労を起こし、やがて割れてしまうことがあります。
プラグの接触不良も、振動によってわずかに位置がずれ、接触不良を引き起こすことがあるのです。

また、配管の接合部やボルト、ナットといった箇所も、振動による緩みが生じやすく、液体漏れや部品の脱落といった重大なトラブルにつながる可能性があります。

振動から貨物を守るために:梱包の重要性

では、この目に見えない振動から大切な貨物を守るためには、どのような対策が必要なのでしょうか?
最も重要なポイントの一つが、適切な梱包です。

輸送シーンにおける振動の影響を最小限に抑えるためには、まず貨物と外箱の間に十分な緩衝材を使用することが不可欠です。
エアキャップや発泡スチロール、段ボール製のスペーサーなどを適切に配置することで、輸送中の振動が直接製品に伝わるのを防ぎます。

また、貨物自体が振動源となることを防ぐために、製品内部の可動部分を固定することも重要です。
必要に応じて、製品を個別に梱包したり、固定用のバンドやクッション材を使用したりするなどの対策を講じましょう。

さらに、輸送方法や経路を考慮することも有効です。
振動の少ない輸送手段や、振動が比較的少ないと考えられる経路を選択することも、貨物へのダメージを軽減する上で重要な要素となります。

輸出入ビジネスにおいて、輸送中のトラブルは予期せぬコストや納期遅延につながる可能性があります。

振動という隠れた敵から貨物を守るために、今一度、梱包の方法を見直し、より安全で確実な輸送体制を構築してみてはいかがでしょうか。

弊社では、広範囲の周波数帯に対応し、多様な輸送手段で使用可能な革新的な振動対策商品を開発しています。
製品に即した梱包設計、安全性、コストメリットなどをわかりやすくご提案しておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。